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座談会「聞いてみようやぁ、語ってみようやぁ、ひろしまを考える旅」③




2020年11月1日


2020年度ひろしまを考える旅ボランティアリーダー(ユースメンバー)の企画により、

この度の企画に関わる委員会のメンバーに、改めて旅の魅力や関わりを伺う座談会を開催しました。


普段の委員会では話すことのなかった、ひろしまを考える旅への熱い想いや、ユースへのメッセージを伺うことができました。



司会進行


ひなちゃん(福島県福島市・2017年の「ひろしまを考える旅」からYに関わる)

ちろる(神奈川県横浜市・2018年の「ひろしまを考える旅」からYに関わる)


対談参加者

樋口さやかさん(東京都・2007年からYに関わる)
永冨彌古さん(広島県呉市・19歳で会員になって58年)
木村浩子さん(広島県呉市・呉YWCAに係わり46年)
難波郁江さん(広島県安芸郡・広島YWCA会員になって会員歴37年)
吉田亜希さん(北海道札幌市・会員歴19年)


第一弾はこちら

第二弾はこちら



Q3:

皆さんがこれまでYWCAで活動してきて

よかったことを教えてください。


樋口さやかさん

一つは、ごちそうがいっぱい食べられました(笑)

私のYWCAでの活動は、呉名物の「アイス最中」の美味しさに胃袋を掴まれたところから始まっていますから(爆笑)。

それが一つと、あとはやはり、いろんな人との出会い、ロールモデルとの出会いです。人生の選択で悩んだり、どうしていくべきだろうって迷いながら生きていますが、その時に役立つ、「こういう人みたいになりたいな」という指針に囲まれた。人生の岐路に立ちやすいユースの時代に、そういうふうに人々に出会えるっていうのは、YWCAのよさだったかなと思います

あとは、社会を多様な視点から見る視点をもらえた。批判的に見るっていう姿勢や知識は、YWCAで養ってもらったっていうのは、今の私にとってすごくよかったかなと思います。


永冨彌古さん

私はYWCAが、キリスト教を基盤とした、女性・子ども、平和を中心とした団体であるということが、ずっと繋がり続けてきた唯一の根拠・根底です。その中でもちろん、理屈以外の、とっても魅力的な女性の先輩たち、そして困った時に背中を押してくれた職員とか、いろんな人たちとの出会いで、自分の人生が創られてきたのは事実です。が、やっぱり、キリスト教を基盤とした価値観や世界観っていうものをなくしたらやっぱりYWCAじゃなくなってしまうな、と思っています。YWCAのために時間も労力もお金も、ずいぶん使って来ましたが、それの何重倍も私はYWCAの人々と活動からいただいたと思っています。私の人生の大事な場所だと考えています。



木村浩子さん

そうですね、私、22歳ぐらいから呉YWCAの会館にいて、ちょっとの期間仕事もしていました。それからずっと(YWCAに)出たり入ったりしてるんですけど、その中で、Kさんっていうスタッフの方とは長く一緒にいて、一緒に帰ったりしてたし、あとは、SさんとかOさんとかも、すごくたくさんのことをもらって、お話して、いろいろなことを教えてもらったんだけど、誰一人強制しないんですよ。「もうそろそろこれしたらいいんじゃないとか」って言われたことがないんです。どの方からも、一回も。で、そのまま、それをいいことに来たんだけど、ここ最近自分がいろんなことやったりするようになってそのことに気づいて。いよいよ、その方たちが遠くに行かれたり、亡くなられたりね、退かれたりっていうふうな形になった時に、「あー、じゃあもう(自分が)しなきゃ仕方ないか」と思ったんです。


やっぱり人には時がある。それが今すぐ反応できる人はそれはそれで、素晴らしいと思うし、そうでない人もいる。でも「もらったものは必ず生きる」っていうふうに私は思っていて。

呉の基地見学なんか、何十回って行ったんですよ。いつものごとくリーダーから「来るように」って言われて、「ま、とりあえず頭数として」って思って行くんです。そのうち自分たちでやってみようということになり、みんなで分担してやろうってことになって、見学ポイントごとに担当を分担して案内をしたこともある。「歴史の見える丘」や「海軍墓地」だとかいろんなところに分かれて。その時も「(案内の文言を)覚えなきゃいけないから大変だ」って言ったら、「何回もやったら覚えるよ」ってみんなが言うんだけど、「そんなこと覚えられない」って私は。そういうことを繰り返しながら、「あ、やっぱり待つべきだな、人は。」と思うし、私はずいぶん、恵まれて待たれてきたんだなって思う。たくさんの人が誠実な心をくださってきているんだなぁと感謝しています。

YWCAってそういうところだなーって。決してね、脅したりしないし、強制したりしないし、振り分けたりしないけれど、”その人その人の時を生かすっていうチカラ”がね、あるんだろうなーって思っています。



難波郁江さん

わたしは、20代は大学を出て東京で働いて、(広島に)帰ってきて、キリスト教関係の書籍を販売する聖文舎という書店に勤めた。そのあと他の仕事をずっと自分で30年やってきたが、また聖文舎に引き戻されたんです。YWCAと聖文舎と教会とは全部がお互いに関わってる。書店の仕事をしていてもその中で「あ、YWCAの難波さんね」って言われて、今度教会関係や幼稚園に行ったら、「聖文舎の難波さんね」って言われるっていうね(笑)。

つまり、どこにいても全部、YWCAをかかえて堂々としていられるってことがよかったことです。

いろんな所で、教会とかで話をすることもあるんですけど、書店のことで。で、必ずYWCAの話をするんですね。で、YWCAを教会の中でも知らない人がいるんですよね。そこでまた「ひろしまを考える旅」のことを宣伝するんですけれども、そうやってYWCAという名前によって場が与えられたってことがとても良かったです。

中学校の1年生から、わたし、YMCAに関わっていたんですけど、仕事がちょっと落ち着いて30歳くらいになったら、もうYWCAの方に移ろうかなと思っていたから、ちょうどいい時に会員になって、素晴らしい女性たちに会いました。それが一番良かったことです。


吉田亜希さん

「Yは人なり」という言葉をYWCAにいるとよく聞くと思います。これにはいろいろな解釈があるみたいですけれども、私にとって「Yは人なり」っていうのは、「Yで一番大切な宝物、それは何かって言うと人だ」っていう意味じゃないかと考えています。

YWCAの女性っていうのは、メディアで取り上げられるような、例えば大企業の役員であったりとか大学の総長であるとか、そういう人ではなくって、“偉大なる普通の人”っていう言い方は失礼なのかもしれないんですけれども、今日企画してくれたパワフルなユースの方もそうですし、特にシニアの女性はさやかさんも言われたように、本当に女性として、私もこういうふうに年を重ねていきたい、と思えるような、そういう方々との出会いっていうもの、それがやっぱりYWCAで活動していてよかった、得られた大切なことかなと思います。



最後に

ユースからの感想


ちろる

(みなさんと活動する中では、)同世代だけでやっていることではないっていうところで、モチベーションだったりとか方法だったりとか、結構難しさを感じるところもあります。また、世代の話に限らず、勉強するのに、「なんでこの場」で「このメンバー」で、「なんで勉強したいんだろう」とか、「なんで自分は活動したいんだろう」っていうことを、時々悩んでしまったりとかするんです。今日改めて「人」って大事だな、と、思わされました。ありがとうございます。これからもお願いします。


ひなちゃん

やっぱ、Yにいて、人って大切だなって、ずっと思っていたんですけど。

私も何か「プログラムやるけど、どう?参加しない?」って声かけられた時に、「誰々に会いたいから、じゃ行こうかな」とかってすごい思っていて、一回会った方にまた会いたくなるのが、私のYWCAだったんです。

私も消化できてないんですけど、やっぱYWCAに関わることで、”ひろしま”に関わることで、人生が大きく変わったのは、皆さんやっぱ同じなんだな、私も実際そうだったので、そういう考えを持たれてる方とこうやって活動できたことっていうのは、すごい自分の中でいい財産になったなと改めて思いました。

ありがとうございました。



永冨彌古さん

ちょっといいですか。さっきおっしゃったようにYWCAが「人」っていう話ね、30代の頃、仕事がとっても面白くてめちゃくちゃ忙しかった時にYWCAの職員の人に、「良い講師を見つけて、原発の学習会するから来ないか」って誘われたんです。その時私は「忙しいからとても行けないし、勉強しになんかとても行けるゆとりはない」って言ったら、偉いんですよ、その時のKさんっていう職員。「そんなに忙しいなら気分転換に来たら」って言われたんですよ(笑)。

それで、私が変化球を素直におもしろがって「そうか。気分転換にいこう!」って、のこのこと出て来て、そこから原発の学習会に、本当にどっぷりはまって。その時にちょうど木村さんもGさんも、Kさんって人に一本釣りされて集まって原発の学習会をしていました。その時のメンバーが全員、その後「女たちの会」というのを、呉YWCAで作り上げていく事になっていって。今、いろんなところに散っている。今、一緒にいる人もいるけれども、散っててもいろんなところで、いろんな活動を続けてる。だから、やっぱりあの「忙しかったら気分転換に来たら?」っていう言葉もいいんじゃないかなって。みなさん、使ってください(笑)。





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